Manifesto for Apes and nature
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2008年5月10日

類人猿と自然環境への声明

 

 熱帯林の破壊が進むとともに、最後の類人猿たちも失われようとしています。類人猿や自然保護にかかわる研究者の間では、「このまま何もしなければ、ゴリラやチンパンジーやボノボは、21世紀の中ごろまでに野生から姿を消してしまう」という共通の認識があるほどです。オランウータンにいたってはさらに深刻な状況にあり、あと20年もすれば動物園に存在する個体のみになるおそれさえ指摘されています。

この「エコサイド」(虐殺ともいえる環境破壊)を止めるには、今すぐに行動をおこさなくてはなりません。類人猿を守るには熱帯林を守る必要があります。熱帯林の大規模な破壊は無計画な開発によるものです。これは生態系の存続だけでなく、生物の多様性や、森に依存して暮らしている現地住民の人々の生活をも脅かすものです。森林破壊は環境に対しても大きな問題を生み出します。つまり、温室効果ガスの排出すなわち「地球温暖化」の主要因のひとつです。熱帯林の破壊は、ホモ・サピエンス―つまり現代人―の生存を根本から揺るがすものなのです。今すぐ行動を起こさなくては手遅れになってしまいます。

 

私たちはこの地球の住民として、各国政府や国際機関に、以下の項目を実現することを要求します。これらを、取り組むべき責務として、動物たちの保護と保全につとめてくださるよう要望します。

 

1.       類人猿などの貴重な野生動物のすみかである熱帯林に配慮し、その持続可能な森林管理実践を強化する{しんりん かんり かんこう}

2.       熱帯林の伐木搬出ガイドラインに反した木材の輸入を禁止する。
搬出される木材はすべて森林管理協議会(FSC)によるガイドラインに設定された条件を満たすものでなくてはならない。{そくしん}

3.       環境や現地住民にじゅうぶん配慮し、石油・ダイアモンド・コルタン・鉄などの鉱山開発に対する規制を強化する。

4.       類人猿の密猟と、その産物である「ブッシュミート」や、「ペット」としての幼個体売買を廃絶する。

5.       熱帯地域を利用する企業への厳重な取り締まりを実施する。

特に、その本部を先進工業国に置く企業には、上記の項目を守る義務がある。

6.       以上の項目を実現するために必須な財政支援を実施する。

特に、現地住民とともに持続可能な森林管理計画を展開していくための支援をおこなう。

 

平成2044日 スイス、ヌーシャテルにて

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